2022年5月16日
浴室シャワーの水漏れ|原因別の対処方法を解説!
シャワーを止めているのに水が漏れている…とお困りではありませんか?
水漏れの原因によっては、自分で解決できることもあります。
今回は、シャワーの水漏れの原因とそれぞれの対処方法をご紹介します。
目次
【症状別】シャワーが水漏れする原因と対処方法
シャワー本体からの水漏れ、シャワーと壁の隙間からの水漏れなど、シャワーのどの部分から水が漏れていますか?
水漏れが起きている場所によって、水漏れの原因と対処方法が異なります。
4つの水漏れの症状別に、それぞれの原因と対処方法をご紹介します。
シャワーヘッドから水が漏れている
シャワー水栓のハンドルをしっかり閉めているのに、シャワーヘッドから水が漏れている場合、考えられる原因は以下の3つです。
- シャワーヘッド内に残った水が漏れている
- シャワー水栓内部の部品の不具合
- シャワーヘッドの止水ボタンの不具合
ヘッド内に水が残っている時の対処方法
シャワーヘッドを上に向けた時に、水漏れが止まるのであれば、ヘッド内に残った水が落ちていただけです。
シャワーの構造上、シャワーヘッド内に水が残ることは仕方のないことなので、故障ではありません。
気にしなくて大丈夫です。
水栓内部の部品に不具合がある時の対処方法
シャワーヘッドを上に向けても水が漏れるのであれば、水漏れの原因は、シャワー水栓内部の部品の不具合である可能性が高いです。
この場合の対処方法は、シャワー水栓内部の部品を交換すること。
部品の交換は自分でもできますが、不安な方は、無理せず水道業者に依頼するようにしましょう。
ヘッドの止水ボタンに不具合がある時の対処方法
シャワーヘッドによっては、手元で水を出したり止めたりできる「止水ボタン」がついているタイプがあります。
このタイプのシャワーヘッドが水漏れしている時は、止水ボタンが不具合を起こしている可能性も考えられます。
この場合の対処方法は、ヘッド本体を交換することです。
シャワーヘッドの交換は、自分で簡単に行うことができます。
シャワーホースから水が漏れている
シャワーホースから水が漏れている場合、考えられる原因は以下の2つです。
- 内部にあるパッキンの劣化
- ホースが劣化している
パッキンが劣化している時の対処方法
シャワーホースとシャワーヘッドの隙間から水が漏れている時は、接続部に取り付けられているパッキンの劣化が原因です。
パッキンの劣化は、ヒビが入っているか、手で触った時に弾力がないか、または黒く汚れるかで判断しましょう。
この場合の対処方法は、内部のパッキンを交換することであり、自分で簡単に行うことができます。
ホースが劣化している時の対処方法
シャワーホース本体から水が漏れている場合は、ホースの劣化が原因です。
長年利用しているホースは、劣化によって裂けたり穴が空いたりします。
この場合の対処方法は、シャワーホース自体を交換することです。
サビがひどく、シャワーヘッドとの分解ができない場合は、ヘッド付きのホースに交換しましょう。
シャワー水栓の吐水口から水が漏れている
シャワー水栓の吐水口から水が漏れている時は、水栓内部の部品の不具合が原因です。
シャワーヘッドから水が漏れている時の原因の1つと同じで、水栓の内部の部品が、劣化または損傷していて、正常に機能できていない可能性があります。
対処方法
シャワー水栓内部の部品が不具合を起こしている場合の対処方法は、部品の交換です。
シャワー水栓と壁の隙間から水が漏れている
シャワー水栓と壁の隙間から水が漏れている場合、考えられる原因は以下の2つです。
- クランクシールの劣化
- クランク用パッキンの劣化
クランクとは、水栓と壁を繋ぐ部品のことです。
水栓を壁に取り付ける時に使うので、取付脚とも呼ばれます。
クランクシールが劣化している時の対処方法
クランクシールとは、クランクと水栓の取り付け部分に巻かれているシールテープのことです。
水漏れを防ぐ役割があり、クランクシールが劣化していると水漏れの原因となります。
クランクシールの劣化が原因の場合、新しいシールテープを巻き直すことで対処できます。
クランク用パッキンが劣化している時の対処方法
クランク用パッキンとは、水漏れ防止のために、クランクの内部に取り付けられている部品のことです。
パッキンが劣化していると、水漏れの原因となります。
クランク用パッキンの劣化が原因の場合、パッキンを交換することで対処できます。
シャワー水栓内部の部品の交換方法
シャワー水栓は、種類によって交換する部品と方法が異なります。
種類は3種類あり、ハンドルが2つ付いている「ツーハンドル混合栓」、ハンドルが1つの「シングルレバー混合栓」、ハンドル部分でお湯の温度を設定できる「サーモスタット混合栓」です。
それぞれの交換する部品は以下の通りです。
- ツーハンドル混合栓・・・コマパッキンまたは切換弁
- シングルレバー混合栓・・・バルブカートリッジ
- サーモスタット混合栓・・・サーモスタット内の切換弁
部品ごとの交換方法をご紹介します。
コマパッキンを交換する
コマパッキンを交換する時は、以下3つの工具を用意します。
- ウォーターポンププライヤー
- プラスドライバー
- マイナスドライバー
コマパッキンの交換方法は以下の通りです。
1. 水道の元栓を閉める
作業を始める前に、必ず水道の元栓を閉めて水の流れを絶ちます。
2. ハンドルを取り外す
まず、ハンドル上部についているキャップを手で回して取り、プラスドライバーを使ってキャップの下にあるネジを緩めて取ります。
次に、ハンドルを手で回して取り外します。
3. キャップナット・三角パッキンを取り外す
まず、プライヤーを使って、キャップナットを緩めて取り外します。
次に、プライヤーの下にある三角パッキンを手で取り外します。
手で取り外すのが難しい場合は、マイナスドライバーを座金との間に挟み込んで、抜き取りましょう。
4. 座金・スピンドルを取り外す
プライヤーを使って、スピンドル上部のネジを緩めます。水栓本体から座金とスピンドルを取り外します。
5. コマパッキンを交換する
本体の中に入っているコマパッキンを取り外し、新しいコマパッキンを取り付けます。
6. スピンドル・座金・三角パッキンを取り付ける
水栓本体にスピンドルを取り付け、座金、三角パッキンの順でスピンドルにはめ込みます。
7. キャップナットをはめ込む
プライヤーを使って、キャップナットをはめ込みます。
この時、ナットの締めすぎには注意しましょう。
ナットをきつく締めるとハンドルが固くなってしまいます。
8. ハンドルを取り付ける
まずハンドルを被せて、手で回して取り付けます。
次にプラスドライバーを使ってネジを取り付けます。
最後に、キャップを手で取り付けたら、交換完了です。
9. 水道の元栓を開ける
水道の元栓を開けて、水が正常に流れるか、水漏れがないかを確認します。
切換弁を交換する
切換弁を交換する時は、以下の2つの工具を用意します。
- モンキーレンチ
- プラスドライバー
切換弁の交換方法は以下の通りです。
1. 水道の元栓を閉める
作業を始める前に、必ず水道の元栓を閉めて水の流れを絶ちます。
2. 切り替えレバーを取り外す
ドライバーを使って、切り替えレバーの中心にあるネジを緩めます。
ネジを外したら、水栓本体から切り替えレバーを取り外します。
3. 切換弁を交換する
モンキーレンチを使ってナットを緩めたら、古い切換弁を抜き取ります。
水栓本体に新しい切換弁を差し込んだら、モンキーレンチを使ってナットを締めて固定します。
4. 切り替えレバーを取り付ける
切り替えレバーを元に戻して、ドライバーを使ってネジを固定したら、交換完了です。
5. 水道の元栓を開ける
水道の元栓を開けて、水が正常に流れるか、水漏れがないかを確認します。
バルブカートリッジを交換する
バルブカートリッジを交換する時は、以下の2つの工具を用意します。
- モンキーレンチ
- 六角レンチ
バルブカートリッジの交換方法は以下の通りです。
1. 水道の元栓を閉める
作業を始める前に、必ず水道の元栓を閉めて水の流れを絶ちます。
2. ハンドルを取り外す
レバーハンドルを手で回して取り外したら、六角レンチを使って、レバーハンドルを固定していた六角ネジを取り外します。
水栓のカバーも手で取り外しましょう。
3. カートリッジ固定リングを取り外す
リングカバーを手で回して取り外します。
リングカバーの下にあるカートリッジ固定リングを、モンキーレンチを使って緩めて外します。
4. バルブカートリッジの交換
古いカートリッジを本体から抜き取り、新しいカートリッジを差し込みます。
この時、カートリッジ裏の穴と、水栓本体の穴が合うように取り付けてください。
5. カートリッジ固定リングを取り付ける
モンキーレンチを使って、カートリッジ固定リングを締めて固定したら、リングカバーを取り付けます。
6. ハンドルを取り付ける
まず、水栓のカバーを被せます。
次に六角ネジを差し込んだら、六角レンチを使って締めて固定します。
最後に、レバーハンドルを六角ネジに差し込み、手で回して取り付けたら、交換完了です。
7. 水道の元栓を開ける
水道の元栓を開けて、水が正常に流れるか、水漏れがないかを確認します。
サーモスタットハンドル内の切換弁を交換する
サーモスタットハンドル内の切換弁を交換する時は、以下の2つの工具を用意します。
- マイナスドライバー
- プライヤー
サーモスタットハンドル内の切換弁の交換方法は以下の通りです。
1. 止水栓を閉める
作業を始める前に、マイナスドライバーを使って左右の止水栓を閉め、必ず水の流れを絶ちます。
2. 切替ハンドルを取り外す
本体と切替ハンドルの間にマイナスドライバーを差し込み、切替ハンドルを取り外します。
カランとシャワーの切替表示がついている部品も取り外します。
3. ナット・スペーサーを取り外す
プライヤーを使ってナットを取り外し、スペーサーを引き抜きます。
4. 開閉バルブを交換する
本体に差し込まれている開閉バルブを、プライヤーで挟んで引き抜きます。
新しい開閉バルブにスペーサーをくっつけて、本体に差し込みます。
5. ナット・切替表示の部品を取り付ける
ナットを締め、切替表示がついている部品を取り付けます。
6. 本体に切替ハンドルをはめ込む
開閉バルブの溝を上向きにして、スペーサーとハンドル内側の凸凹の向きを合わせたら、切替ハンドルをはめ込みます。
パチッと音が鳴るまでしっかりとはめ込んだら、交換完了です。
7. 止水栓を開ける
左右の止水栓を開けて、水が正常に流れるか、水漏れがないか、カランとシャワーの切り替えができるかを確認します。
シャワーヘッドの交換方法
シャワーヘッドの交換方法は、既存のヘッドと同じメーカーに変える場合と、違うメーカーに変える場合で異なります。
同じメーカーのヘッドに交換する
同じメーカーのシャワーヘッドの交換方法は以下の通りです。
1. 止水栓(元栓)を閉める
作業を始める前に、マイナスドライバーを使って左右の止水栓を閉め、必ず水の流れを絶ちます。
止水栓が見当たらない場合には、水道の元栓を閉めましょう。
2. シャワーヘッドを外す
シャワーヘッドとホースのつなぎ目をくるくる回して取り外します。
3. 新しいシャワーヘッドを取り付ける
新しいヘッドの付け根にOリングをはめ込んだら、新しいヘッドをホースにくるくる回して取り付けて、交換完了です。
4. 水が流れるか確認
最後に水を流して、正常に水が流れるか、水漏れがないかを確認します。
違うメーカーのヘッドに交換する
違うメーカーのシャワーヘッドに交換する際には、「蛇口アダプター」を用意します。
交換方法は以下の通りです。
1. 止水栓(元栓)を閉める
作業を始める前に、マイナスドライバーを使って左右の止水栓を閉め、必ず水の流れを絶ちます。
止水栓が見当たらない場合には、水道の元栓を閉めましょう。
2. シャワーヘッドを外す
シャワーヘッドとホースのつなぎ目をくるくる回して取り外します。
3. 蛇口アダプターを取り付ける
ホースの先端に、蛇口アダプターを取り付ける。
4. 新しいシャワーヘッドを取り付ける
新しいヘッドの付け根にOリングをはめ込んだら、新しいヘッドをホースにくるくる回して取り付けて、交換完了です。
5. 水が流れるか確認
最後に水を流して、正常に水が流れるか、水漏れがないかを確認します。
シャワーヘッドとシャワーホースの間のパッキンの交換方法
シャワーヘッドとシャワーホースの間のパッキンには、「Oリング」と「Uパッキン」の2種類があり、それぞれ交換方法が異なります。
Oリングはシャワーヘッド側についているパッキン、Uパッキンはホース側についているパッキンを指します。
Oリングを交換する
Oリングを交換する時は、マイナスドライバーを用意します。
交換方法は以下の通りです。
1. 止水栓(元栓)を閉める
作業を始める前に、マイナスドライバーを使って左右の止水栓を閉め、必ず水の流れを絶ちます。
止水栓が見当たらない場合には、水道の元栓を閉めましょう。
2. シャワーヘッドを外す
シャワーヘッドとホースのつなぎ目をくるくる回して取り外します。
3. Oリングを交換する
シャワーヘッドに取り付けられているOリングを取り外し、新しい物に交換します。
4. シャワーヘッドをつける
シャワーヘッドをホースに取り付けます。
5. 水が流れるか確認
最後に水を流して、正常に水が流れるか、水漏れがないかを確認します。
Uパッキンを交換する
Uパッキンを交換する時は、マイナスドライバーを用意します。
交換方法は以下の通りです。
1. 止水栓(元栓)を閉める
作業を始める前に、マイナスドライバーを使って左右の止水栓を閉め、必ず水の流れを絶ちます。
止水栓が見当たらない場合には、水道の元栓を閉めましょう。
2. Uパッキンを取り外す
シャワーヘッドとホースのつなぎ目の銀色の部分を下に下げます。
Uパッキンの下にマイナスドライバーを差し込み、Uパッキンを取り外します。
3. Uパッキンを取り付ける
新しいUパッキンを取り付けます。
くぼんでいる面が上に向くように取り付けましょう。
パッキンを取り付けたら、つなぎ目の銀色部分を上に上げて元に戻します。
4. 水が流れるか確認
最後に水を流して、正常に水が流れるか、水漏れがないかを確認します。
シャワークランク内の部品の交換方法
シャワークランク内のシールテープとパッキンが劣化している時の交換方法をご紹介します。
シールテープを交換する
シールテープを交換する時は、以下の工具などを用意しましょう。
- モンキーレンチ
- スクレーパー
- 歯ブラシ
- 歯磨き粉
- ペッボトル1本分の水
- はさみ
シールテープの交換方法は以下の通りです。
1. 水道の元栓を閉める
作業を始める前に、必ず水道の元栓を閉めて水の流れを絶ちます。
2. シャワー水栓本体をクランクから取り外す
モンキーレンチを使って、シャワー水栓とクランクを繋ぐナットを緩め、水栓本体を取り外します。
3. クランクを外す
手でクランクを反時計回りに回して、壁から取り外します。
4. クランクを取り付ける穴を掃除する
壁や穴の中の汚れ、古いシールテープの残りを、スクレーパーと歯ブラシを使って取り除きます。
歯ブラシに歯磨き粉を付けて磨くと、汚れが綺麗に落ちます。
磨き終わったらペットボトルの水を流して綺麗にしましょう。
5. クランクの回転数を確認する
クランクにシールテープを巻く前に、壁に取り付ける時の回転数を確認しておきましょう。
確認したら、一度クランクを外します。
6. シールテープを巻きつける
シールテープをクランクに巻きつけます。
少し引っ張りながら、必ず時計回りに6〜7回巻いてください。
配管が古くなっている場合、巻く回数が増えることもあります。
7. 左側のクランクを取り付ける
左側のクランクから取り付けていきます。
巻きつけたシールテープの厚みがある分、先程確認した回数から1回転少ない数で固定しましょう。
また、シールテープが切れると水漏れの原因となるため、必ず逆回転させないでください。
逆回転させてしまった場合は、シールテープを巻き直しましょう。
8. 右側のクランクを取り付ける
右側の取り付け足も、同じように回転させて取り付けます。
ただし、左右のクランクは「への字」になるように取り付けるため、右側のクランクは回しきらずに10時の方向で止めましょう。
9. シャワー水栓本体を仮止めする
クランクと本体の間にパッキンを入れて、本体をクランクに差し込みます。
まず左側に取り付けたら、ナットを軽く締めて仮止めします。
つぎに右側が取り付けられる位置まで、左側だけを時計回りに動かして調節しながら、右側も仮止めしていきます。
この時、右側のクランクは必ず回転させないように注意してください。
10. 本体が水平になるように調整する
左右とも仮止めができたら、蛇口本体が水平になるように、時計回りにゆっくり動かします。
行き過ぎて戻してしまうとシールテープが切れてしまうため注意が必要です。
戻してしまった場合は、シールテープを巻くところからやり直しましょう。
11. 本体を固定する
レンチを使ってナットをしっかりと締めて、本体を固定します。
12. 水道の元栓を開ける
水道の元栓を開けて、水が正常に流れるか、水漏れがないかを確認します。
クランク用パッキンを交換する
パッキンを交換する時は、モンキーレンチを用意します。
交換方法は以下の通りです。
1. 水道の元栓を閉める
作業を始める前に、必ず水道の元栓を閉めて水の流れを絶ちます。
2. シャワー水栓本体をクランクから取り外す
モンキーレンチを使って、シャワー水栓とクランクを繋ぐナットを緩め、水栓本体を取り外します。
3. クランク用パッキンを交換する
クランク内に入っているパッキンを取り外し、新しい物を中に入れます。
4. シャワー水栓本体をクランクに取り付ける
水栓本体をクランクに取り付けます。
モンキーレンチを使ってナットを締めて固定したら、クラック用パッキンの交換完了です。
5. 水道の元栓を開ける
水道の元栓を開けて、水が正常に流れるか、水漏れがないかを確認します。
不安な時は、無理せず業者に依頼しよう
今回は、シャワーの水漏れに関する原因と対処方法をご紹介しました。
水漏れの修理は、原因によって自分で解決できますが、失敗すると故障や別のトラブルに繋がる恐れがあるため危険です。
自分で修理を行う際は、二次災害を招かないように、事前準備をしっかりと行いましょう。
また、不具合の起きている部品が、メーカーの保証期間内にある場合は、各メーカーに問い合わせることをおすすめします。
自分での修理が不安な方は、水道業者に修理を依頼しましょう。
水プロでは、無料で現地見積もりを行っており、出張費・追加請求も0円です。
いつでもお気軽にご相談下さい。