2022年3月15日
その他自宅で簡単!蛇口の水漏れ修理のやり方
「ハンドルを閉めたのに水が垂れてしまう」「レバーやハンドルの隙間から水が漏れている」といった経験のある方も多いと思います。
蛇口や水栓は、ある日を境に水漏れを起こしてしまい、どうしたら良いか慌ててしまうこともありますが、落ち着いて対処すれば意外と簡単に直せてしまうことも。
本記事では、比較的身近な水トラブルである蛇口の水漏れの原因や修理方法について解説していきます。
目次
蛇口の水漏れが発生した際はまずは応急処置を
ご自宅の蛇口から水漏れが発生した場合、まずは冷静に応急処置を施しましょう。
いきなり業者を探したり修理を考えたりはせず、まずは目の前の漏水を止め、被害を最小限に抑えます。
応急処置の方法については以下の通りです。
止水栓・元栓を閉める
蛇口が水漏れを起こしてしまう場所はキッチン、お風呂場、洗面所など様々です。
いずれの場合も各蛇口についている止水栓を閉めることができれば、漏水を一時的に防ぐことができます。
元栓を閉めることでも水を止めることはできますが、そうしてしまうと家中で水が使えなくなってしまいます。
水漏れしている場所に設置されている止水栓をピンポイントで閉めることで、他の蛇口はそのままに水漏れしている蛇口だけを止水することが可能です。
多くの止水栓はハンドルを手で回すかマイナスドライバーを使って閉めることができるので、誰でも簡単にできるでしょう。
止水栓の種類
新築や過去のリフォーム時に特殊な機器を使用している場合に限り、止水栓がなかったり、見つけにくい場所にあったりする場合があります。
水漏れを起こしている蛇口の止水栓が見つからない上に漏水がひどい場合には元栓を閉めてしまった方がよいかもしれません。
元栓は屋外に蓋つきで設置されている場合が多いですが、屋内の洗面所下などに設置されている場合もあります。
設置場所は建物によって様々ですので、必要な時に場所を確認し覚えておくと緊急時にも落ち着いて対応できます。
元栓は通常、手で閉開できますが、普段使われない場合は固くなりやすいためお手持ちの工具が必要になるかもしれません。
注意点としては、先述の通り家全体の水の供給を一時的に止めることになるので、他の場所でも水が出なくなってしまいます。
また、元栓を閉めても元栓から下流にある配管の中の水がなくなるまでは元栓を閉めた後もしばらくは水漏れが続きます。
元栓が閉まっているか不安な場合は水道メーターの針を確認して、回っていない状態になっているかを見てみましょう。
ここまでの作業はあくまでも応急処置ですが、落ち着いて状況を確認するためにもいったん栓を閉めてしまった方がよいでしょう。
集合住宅の止水栓
一般的なマンションや集合住宅であれば、玄関ドアの近くにあるPSボックスの扉を開けると水道メーターの隣にバルブハンドルが見つかります。
そのバルブハンドルが元栓となります。
マンションやアパートにお住いの場合、居住者だけでは元栓を閉められないことも多いので、必要に応じて管理人さんや管理会社などに問合せるようにしましょう。
集合住宅の場合も戸建て同様に住んでいる部屋全体の水の供給が止まりますので、その点はご注意ください。
洗濯機の蛇口は注意
皆様ご存知の通り、洗濯機まわりは漏水が一番多く発生する箇所です。
特にマンションなど集合住宅の場合、階下へ水漏れすることがありますので、注意が必要です。
洗濯機の水漏れは、いくつかのケースがありますので、まず水漏れの原因を把握し、適切な対処をするようにしましょう。
以下の表に簡単にまとめておくので、自宅の洗濯機の水漏れ状況に対応したものを確認してみてください。
洗濯機の水漏れ状況 | 応急処置 |
蛇口の水漏れ(締めると止まる) | 蛇口を閉める |
蛇口の水漏れ(締めても漏れる) | 家の元栓を閉める |
蛇口と洗濯機のホース接続部分から水漏れ | 蛇口を閉める |
洗濯機の排水の水漏れ(あふれ) | 排水口のつまりを確認する ※排水がつまっていなければ、洗濯機のフィルターをチェック |
洗濯機本体からの水漏れ | 洗濯機本体のメーカーへ連絡 or 洗濯機本体の交換を行う |
洗濯機本体からの水漏れ | 洗濯機本体のメーカーへ連絡 or 洗濯機本体の交換を行う |
以上が取り急ぎ洗濯機から水漏れが確認されたときの応急処置となります。
止水栓、元栓を閉めて水が完全に止まったことを確認してから修理を行うようにしましょう。
蛇口から水漏れがする原因
応急処置を行なった後は原因を見つけ、修理を行わなくては水漏れを止めることはできません。
蛇口の水漏れ原因は様々ですが今回は単水栓の水漏れをメインに紹介していきます。
水漏れ原因について理解し、まずは早急に原因を見つけられるようにしましょう。
単水栓の水漏れ
ここからは単水栓の修理方法などについて紹介していこうと思います。
単水栓とは水のみが出る蛇口のことで、身近なものでは公園の蛇口をイメージしてください。
ハンドルが1つのみで水のみを出すことができて、温度調整ができない蛇口を単水栓といいます。
難しくない範囲で、自宅で修理できるように解説していこうと思います。
ハンドル・レバー付近からの水漏れ
水漏れの多くはパーツの緩みか劣化・破損が理由で水漏れを起こします。
その場合、ポタポタと少しずつ水が垂れてくることが多いです。
ハンドル・レバー付近からの水漏れの場合は、ハンドルの裏にある三角パッキンが劣化しているため交換します。
この時、一緒にワッシャーも交換する必要があります。
この段階ならば難しい作業も伴わないので、すぐに修理できることが多いでしょう。
吐水口・パイプ先端の水漏れ
吐水口・パイプの先端から水漏れする場合、蛇口の中にあるコマパッキン(ケレップ)と呼ばれる部品が傷んでいる可能性が高いです。
ケレップは金属部とゴムパッキン部で構成されている部品のことで、近年は節水ケレップというものに付け替えると節水効果も期待できます。
本体を丸ごと交換する方法と、パッキンだけを付け替える方法の両方がありますので、後ほど紹介していきます。
クランク・壁際の水漏れ
蛇口と配管の接続部から水漏れしている場合、シールテープが劣化しているかもしれません。
その際は蛇口そのものを取り外し、シールテープを再度巻き直す必要があります。
蛇口の種類によりますが、吐水口ではなく配管の根本付近にフィルターやカートリッジが取り付けられている場合があります。
その場合、根本付近のフィルターやカートリッジが故障している可能性もあります。
どちらにしても分解または取り外し作業を行い確認しなくてはいけません。
シャワー水栓の水漏れ
シャワーの水栓のほとんどは、水道水と給湯器のお湯の水量を調整して混ぜ、温度の調整が可能な混合栓です。
水漏れしやすい箇所はハンドル付近、シャワーと蛇口の切替え付近、水を出す給水栓の3箇所が考えられます。
ハンドル付近から漏れる場合は内部のパッキンの経年劣化が考えられます。
切替え付近なら内部のバルブの不具合や損傷が原因であることが多いです。
給水栓の水漏れに関しては、水栓本体の開閉バルブの故障を疑った方がよいでしょう。
蛇口から水漏れがした際の修理方法
水漏れの原因の紹介は以上ですが、蛇口から水漏れした際の修理方法も知っていないと水漏れは止められません。
止水栓を閉めたまま何日も過ごすわけにはいかないので、早めに対処する必要があります。
そこで、ここからは具体的な蛇口の修理方法について紹介していきます。
DIYが苦手な方でも簡単にできるものもあるので、道具がある場合は試してみてください。
単水栓の修理方法
単水栓の水漏れ修理箇所は上記で紹介した水漏れ箇所と同じ3箇所です。
- 1.ハンドル・レバー付近
- 2.吐水口・パイプ先端
- 3.クランク・壁際
単水の場合、この3箇所それぞれに焦点を当てて修理方法を紹介していきます。
修理前に交換する部品をホームセンターやネット通販で購入しておくとスムーズに作業が進みます。
単水栓の構造は比較的単純で解体や取り外しも難しくはないので、手順を確認して修理を試みてください。
ハンドル・レバー付近の修理方法
ハンドル・レバー付近から水が漏れている場合は、ハンドルを取り外し、内部の三角パッキンを交換すると水漏れを修理することができます。
蛇口のハンドル・レバー付近からの水漏れ修理の手順は以下の通りです。
- 1.ハンドルのカラービスを外す
- 2.ハンドルを外す
- 3.パッキンを交換する
- 4.修理完了
ハンドル・レバー付近からの水漏れ修理は簡単ですが、古い蛇口の場合は力が必要になるかもしれません。
難しい場合は無理に修理しようとせず、力のある人に任せましょう。
吐水口・パイプ先端の修理方法
単水栓の吐水口から水が漏れてくる場合、水栓内部のケレップを交換することで水漏れの修理ができます。
ケレップ交換もパッキンの交換とそれほど難易度は変わらず、構造のシンプルな単水栓を理解すれば簡単です。
蛇口の吐水口からの水漏れ修理の手順は以下の通りです。
- 1.ハンドルのカラービスを外す
- 2.ハンドルを外す
- 3.ケレップを交換する
- 4.修理完了
ケレップもホームセンターやネット通販で簡単に手に入るので、予め蛇口に合うものを探して購入しておきましょう。
クランク・壁際の修理方法
クランク・壁際から水が漏れている場合、単水栓と混合水栓とでは修理方法が異なるため、単水栓の修理方法のみ紹介します。
単水栓の場合はネジ巻き部分に巻きついているシールテープを巻き直して再設置することで水漏れを修理することができます。
蛇口のクランク・壁際からの水漏れ修理の手順は以下の通りです。
- 残留水を出す
- 水栓を外す
- ブラシで給水管を綺麗にする
- 既存のシールテープと新しいシールテープを交換する
- 水栓を取付け直す
- 修理完了
シールテープは大体6~8回ほど巻きつけると、ちょうどよく設置できるようになります。
シャワー水栓
単水栓ではなく、シャワー水栓の水漏れ修理についても紹介しておきます。
シャワー水栓の水漏れ修理の際に用意するのはパッキンとマイナスドライバーです。
シャワーヘッドの取付け部分、次にホースとシャワー水栓の取付け部分の交換を順番に行います。
シャワー水栓の修理手順は以下の通りです。
- マイナスドライバーでシャワー水栓の止水栓を閉める
- シャワーヘッドとホースの接続部分を手で押さえ、シャワーヘッド本体を回して取り外す
- 内部のパッキンを新しいものに交換
- 元に戻して作業完了
同じ要領でホースとシャワー水栓との接続部分のパッキンを交換し、元に戻します。
最後に止水栓を開き、実際に水を出してみて、水漏れがないことを確認します。
蛇口の水漏れ修理に必要な道具
蛇口修理の手順であると便利な工具についてご紹介します。
あると便利なことに間違いはないですが、全てが必要になるわけではありません。
自身が行う修理工程に必要な工具のみ事前に揃えておきましょう。
精密ドライバー
ネジを回す作業が必要になる場合、精密ドライバーの出番です。
ハンドルの形状やネジの大きさによって使用する種類にそれぞれ違いがあり、プラス・マイナス1本ずつあると多くの水道修理に活用できます。
マイナスドライバーは止水栓を止める時に必要になるので、常備しておくとよいでしょう。
モンキーレンチ
モンキーレンチは、ナットやボルトを締めたり緩めたりするのに必須のアイテムです。
スパナでもある程度は代用できますが、頭のサイズを調整できるモンキーレンチでないとサイズが合わない時にボルトやナットにダメージを与えてしまう危険性があります。
様々なナットのサイズに対応できるモンキーレンチのご使用をおすすめします。
水栓レンチ
水栓レンチは蛇口自体を取り外す時に使用する専用の工具です。
蛇口と壁の間から漏水している場合の修理などのときに必要になります。
聞き馴染みのない工具ですが、現在は購入できるホームセンターもあるので、チェックしてみてください。
ピンセット
蛇口の修理では小さなパーツを扱いますので、小さなものを掴めるピンセットがあると便利です。
特に、蛇口の内部にあるパッキンやナットなどを拾い上げるときに便利なので蛇口の修理の際は購入しておくとよいでしょう。
蛇口から水漏れする際の予防方法
蛇口から水漏れする際の予防方法としては以下のようなものが挙げられます。
- レバー、ハンドルは強く締めすぎない
- 水の流れは正常か定期的に点検
- バルブやナットの締め具合の確認
- 水が止まりにくくないか確認
- レバー、ハンドルが固くなったら早めにメンテナンス
蛇口や水道の水漏れを未然に防ぐならば、定期的なメンテナンスに限ります。
予防法というという予防法は無く、できるだけ早期発見することが望ましいです。
上述の4つのポイントを定期的に確認するようにしましょう。
特にバルブやナットの締まり具合の確認は定期的に行うべきで、水の流動や外部からの衝撃で締まり過ぎたり、逆に緩んだりしてしまう可能性があります。
しかし、定期的にメンテナンスを行なっていたとしても、どうしても起きてしまうこともあるのが水漏れです。
そうなった場合、まずは焦らずに原因を探し出し、止水栓か元栓で水が流れないようにすることが先決です。
自分で直せるかの判断は水を止めてから行い、どうしても直せないまたは原因が分からないときは業者に依頼するようにしましょう。
まとめ
蛇口の水漏れ修理について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
まずは応急処置として止水栓を閉め、そこから自身で修理できるかどうかを判断するようにしましょう。
工具と新しい交換用の部品を準備してしまえば、意外と修理できる蛇口の水漏れは多いです。
無理は禁物ですが、自分自身で対処できると費用が抑えられるので、まずは工具だけでも用意しておくのがおすすめです。