2022年3月31日
トイレトイレが水漏れ!原因や自分での修理方法を解説
突然のトイレの水漏れは焦りますよね。
まず何をしたら良いのか、原因は何なのか、自分で修理はできるのかなど、いろいろな疑問が頭をよぎると思います。
そこで今回は、トイレが水漏れしていた時の対処法や原因、自分でできる修理方法、修理の料金相場などをご紹介いたします。
目次
トイレが水漏れしていたら、最初に行うこと
トイレが水漏れしている事に気がついたら、まず止水栓・元栓を閉めてから、水漏れの位置を確認しましょう。
水の流れを先に止めることが、被害を拡大させないためのポイントです。
それぞれ詳しく説明します。
止水栓・元栓を閉める
水漏れを発見したら、まずは「止水栓・元栓」を閉めて水の流れを止めましょう。
止水栓の位置は、タンクがあるトイレでは、タンクと壁や床をつないでいる給水管上に設置されています。
タンクレストイレでは、便器内に収納されているケースがあるので、便器のカバーを外して確認してみてください。
止水栓が見つからなかった場合は、水道の元栓を閉めましょう。
水道の元栓の位置は、一軒家では敷地内の地面に、集合住宅では玄関の外付近のパイプシャフト内に設置されていることが多いです。
緊急時に対応できるよう、あらかじめ止水栓・元栓の位置を確認しておくと良いでしょう。
水漏れの位置を確認する
水の流れを止めたら、水漏れの位置を確認しましょう。
トイレが水漏れする原因はいくつかあり、水漏れの位置を特定することで原因を知ることができます。
原因によってそれぞれ修理方法が異なるため、水漏れの解決で一番大切なのは原因を知ること。
原因を調べるためにも、必ず水漏れの出所を特定しましょう。
水で濡れた箇所を拭く
水漏れの位置が確認できたら、水で濡れてしまった箇所や床を雑巾などで拭きましょう。
とくに木材でできているところは、濡れたまま放置してしまうと、腐って劣化に繋がったりカビが生えたりします。
しっかりと水を拭き取り、二次災害が起きてしまうのを防ぎましょう。
トイレの水漏れの症状とその原因
トイレの水漏れの7つの症状と、それぞれの原因をご紹介します。
トイレが水漏れしているかも?と疑問を感じた方は、以下を参考にしてみてください。
タンク上部やレバーの付け根から水が漏れている
タンク上部やレバーの付け根から水が漏れている場合は、タンク内の水漏れが原因です。
また水を流していないのに、タンク内からポタポタやチョロチョロといった音が聞こえる場合も、タンク内で水漏れが起きています。
タンク内の水漏れは、タンク内の手洗いに給水する「手洗い用ジャバラ管」、またはタンク内の給水操作をする「ボールタップか浮き玉」に不具合が生じている可能性が高いです。
手洗い用ジャバラ管
上の画像は、手洗い付きトイレのタンクの内部構造を示している図です。
図に記載はないですが、手洗い管とボールタップをつないでいるホースを、手洗い用ジャバラ管と言います。
ジャバラ管が外れていると、レバーをひねっても手洗い管から水が出てきません。
手洗い管に給水しようとした水がタンク内で溢れて、水漏れに繋がってしまいます。
また中には、ジャバラ管ではなくゴムチューブを使用しているタイプもあり、ゴムチューブタイプは、固定されていても劣化していると水漏れが起きます。
ジャバラ管・ゴムチューブに原因がある場合は、自分での解決が可能です。
ボールタップと浮き玉
手洗い付きトイレではない場合や、ジャバラ管またはゴムチューブに異常がない場合は、ボールタップと浮き玉に不具合が生じている可能性が高いです。
上の図のようにボールタップと浮き玉は繋がっており、タンク内の水位の変化に合わせて上下する浮き玉の動きが、支持棒を通してボールタップに伝わるようになっています。
タンク内の水が少なくなり浮き玉が下がった時に、ボールタップの止水弁が開いて給水するという仕組みです。
反対に、タンク内の水がたまり浮き玉が上がると、ボールタップは止水弁を閉じて給水を止めます。
ボールタップと浮き玉のどちらかに不具合が生じていると、止水弁が開いたままになってしまい、タンク内での水漏れが発生するのです。
ボールタップと浮き玉のどちらが原因でも、自分で解決することができます。
タンクと便器の隙間から水が漏れている
タンクと便器の隙間から水が漏れている場合は、タンクと便器の間に取り付けられている「密結パッキン」の劣化・破損が原因です。
タンクと便器は、製造過程ではくっついていません。
別々に作られており、それぞれ完成後に取り付けられています。
タンクと便器を取り付ける時に、2つの間に隙間が生じてしまうため、密結パッキンというゴム製の部品で隙間を埋めているのです。
密結パッキンが劣化・破損を起こしていると、間に隙間が生じてしまい、タンクと便器の間から水が漏れてしまいます。
この場合は自分での解決が可能です。
止水栓や配管から水が漏れている
止水栓や配管から水が漏れている場合は、内部パーツの劣化、またはバルブやナットなどが緩んでいることが主な原因です。
止水栓や、排水管・給水管・手洗い管などの配管の内部には、部品の隙間から水がもれないようゴムパッキンが入っています。
このゴムパッキンが劣化していると水が漏れてしまうのです。
内部パーツの劣化の他にも、バルブ・ナットが緩んでいると、そこから水が漏れてしまいます。
水漏れの原因が上記どちらの場合でも、自分での解決が可能です。
水を流していないのに便器内で水が漏れている
水を流していないのに便器内でチョロチョロと水が漏れている場合は、タンク内にあるゴムフロートに不具合が生じていることが原因です。
ゴムフロートは、タンク内の水を便器に流す役割を果たします。
ゴムフロートとトイレのレバーは、タンク内で鎖でつながっており、レバーを回すとゴムフロートが持ち上がり、タンク内に水が流れるという仕組みです。
ゴムフロートとレバーを繋ぐ鎖が絡まってしまっていると、ゴムフロートが空いたままの状態になり便器内に水漏れが起きてしまいます。
この場合、自分での解決が可能です。
便器本体から水が漏れている
便器本体から水が漏れている場合は、ひび割れなどの便器の損傷が原因である可能性が高いです。
便器は、劣化しにくく丈夫な陶器で作られています。
しかし、物がぶつかった衝撃やお湯を流すなどの急激な温度変化でひび割れを起こすこともあります。
便器本体のひび割れが原因の場合は水道業者への修理依頼が必要です。
ちょっとしたひび割れでも放置しているとどんどん大きくなり、結果水が漏れ始めてしまうため、ヒビに気づいたらすぐに対処するようにしましょう。
また、ひび割れが見つからない場合は、便器周辺のバルブ・ナットが緩んでいるか、温度差による結露が便器表面に発生している可能性が考えられ、この場合は自分で解決できます。
ウォシュレットから水が漏れている
ウォシュレットから水が漏れている場合は、大きく分けて4つの原因が考えられます。
ウォシュレットのノズルの不具合、ウォシュレットに内蔵されている給水フィルターの不具合、水抜き栓の不具合、パーツ同士を繋げている接続部の緩みです。
ノズル、給水フィルター、水抜き栓の不具合による水漏れに関しては、自分での解決が可能です。
以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方は是非ご覧ください。
また、水道管からウォシュレットのノズル部分までの水路は、さまざまなパーツをつなぎ合わせて作られており、パーツ同士の接続部が緩んでいるとそこから水漏れが生じてしまいます。
このように接続部の緩みが原因の場合は、水道業者への修理依頼が必要です。
ウォシュレットの水漏れを放置していると電気系統の故障や、カビ・害虫の発生、水道代の高騰などに繋がってしまうため、気づいたらすぐに対処するようにしましょう。
床が濡れていてる
他の箇所は水漏れしていないのに床が濡れている、便器と床の隙間から水が漏れているという場合は、便器接地面に不具合があるか、床下の排水管が劣化・故障しているかのどちらかが原因です。
便器接地面に不具合がある場合は、墨汁を使って確認することができます。
便器の中に墨汁を垂らしてしばらく待ち、便器と床の隙間から墨汁を含んだ水が漏れてきたら、便器接地面の不具合が原因です。
便器と床の隙間から漏れている水からニオイがしたり、透明ではなく色がついていたりする場合は、高い確率で床下の排水管の劣化・破損が原因でしょう。
上記のどちらが原因であっても、水道業者に修理を依頼する必要があります。
自分でできる修理方法は?
トイレの水漏れの修理を全て水道業者に頼む必要はありません。
外れている物を直したり、パーツの一部を買い替えたりするだけなど、自分で解決できるパターンもあります。
自分で修理できるパターンを、水漏れの原因ごとに以下にまとめました。
タンク内の水漏れが原因の場合(手洗い用ジャバラ管)
手洗い用ジャバラ管が外れていることが水漏れの原因の場合は、外れているジャバラ管を取り付ければ大丈夫です。
タンクのフタを少し持ち上げた時に、ジャバラ管が外れていたら取り付けましょう。
ゴムチューブの劣化が原因の場合は、新しく買い換える必要があります。
ホームセンターで同じ太さのゴムチューブを買って、取り付けましょう。
タンク内の水漏れが原因の場合(ボールタップか浮き玉)
ボールタップか浮き玉に原因がある場合、まずはどちらに不具合が生じているのかを調べる必要があります。
確認するには、タンク内の水をある程度流し、止水栓を一度開けて水が流れるのを確認したら、浮き玉を持ち上げてみましょう。
浮き球を持ち上げても水が止まらなかった場合は、ボールタップの故障が原因です。
新しいボールタップに交換することで解決できます。
ボールタップの詳しい交換方法は、以下の記事をご参照ください。
>>ボールタップの交換方法!トイレの水が止まらない時の対処法
もし、浮き玉を持ち上げて水が止まるのであれば、浮き玉の一時的な不具合が原因です。
浮き玉が何かしらに引っかかって正常に作動できていなかっただけなので、再度浮き球を水面に浮かせておけば問題ありません。
ただし、浮き玉が破れてしまっている場合は交換が必要です。
使用しているトイレメーカーの公式サイトなどから、適した部品を取り寄せて交換しましょう。
密結ゴムパッキンが原因の場合
密結ゴムパッキンの劣化・破損が原因の場合は、新しいものに交換すれば大丈夫です。
ただし、トイレタンクは大きくて重たいため、取り替える際には十分な注意が必要。
一人で作業するのは避けましょう。
また、女性や体力に自信のない方は無理をしないようにしてください。
内部パーツの劣化、バルブ・ナットの緩みが原因の場合
内部パーツの劣化が水漏れの原因の場合は、ホームセンターやメーカーから新しいパーツを取り寄せて、交換しましょう。
ただし、製造が10年以上前のトイレだと部品が廃盤となっていることがあります。
その場合、内部パーツだけを取り寄せることができないので、止水栓をまるごと交換することになるでしょう。
バルブ・ナットの緩みが水漏れの原因の場合は、しっかりと締め直すことで解決できます。
ただし、ナットを締めようとしても空回りする、締め直しても水漏れが止まらないという場合は、ナットもしくは配管が破損している可能性が高いです。
ナットの破損が原因の場合は新しいナットに交換し、配管の破損が原因の場合は、水道業者に配管の修理を依頼しましょう。
ゴムフロートが原因の場合
ゴムフロートの鎖の絡まりが水漏れの原因の場合は、タンクのフタを開けてゴムフロートとトイレのレバーをつなぐ鎖の絡まりをほどきましょう。
またゴムフロートを手で触った時にゴムの色が手につく場合、ゴムフロートが劣化しているため、新しい物に交換してください。
自分で修理するときに気をつけること
自分で修理するときは、以下の2点に気をつけましょう。
- スマホで分解の記録を取る
- 現物を持ってパーツを買いに行く
少し面倒ですが、自分で修理する際は、分解する手順ごとにスマホで写真をとることをおすすめします。
修理後、正しく組み立て直す時に役に立つでしょう。
問題部分を解決できても、組み立て方が間違っていたら不具合の原因となります。
そして、ホームセンターなどに新しいパーツを買いに行くときは、元の部品を直接お店に持っていきましょう。
同じ部品でも形や大きさが違うこともあり、違う商品を買ってしまうこともあります。
現物をお店の人に見せて聞くのが一番確実です。
メーカー・型番・写真などの情報も用意しておくと、より早く確実に部品を探してもらえるでしょう。
水道業者に修理を依頼する時は?
便器本体の交換や配管の劣化・破損など、どうしても自分では解決できない部位の故障は、水道業者に修理を依頼しましょう。
水道業者への依頼が必要な水漏れ原因は以下の3つです。
ウォシュレットの接続部の緩みが原因の場合
ウォシュレットの接続部が緩んでいることで水漏れが起きている場合には、トイレの部品の修理が必要なので、水道業者に修理を依頼しましょう。
ホームセンターなどで部品を買って交換することもできますが、ウォシュレットは細かい電子機器が部品となっていて取り扱いが難しいため、しっかりと知識のあるプロに依頼することをおすすめします。
便器本体に原因がある場合
便器本体のひび割れが水漏れの原因の場合は、便器自体を交換する必要があります。
トイレメーカーは、便器のひび割れの修理を推奨しておらず、安全面を考慮して便器本体の交換を推奨しています。
そのため、水道業者もひび割れ修理を承っていないため、業者に依頼するのであれば便器交換となるのです。
自分で水漏れを止める方法として、防水パテやコーキングを行いヒビを補修することもできますが、メーカー推奨の方法ではないので自己責任で判断してください。
また、便器本体からの水漏れの原因がひび割れではなく、便器周辺のバルブ・ナットの緩みや、温度差による結露の発生の場合は、自分での解決が可能です。
便器周辺の配管の接続部分をしっかり閉め直したり、トイレ室内と外との温度差を解消したりすることで解決できます。
換気扇の汚れやフィルターの詰まりを確認して換気扇を回す、トイレのドアをしばらく開けっ放しにするなどすることで温度差を解消しましょう。
便器接地面・床下配管に原因がある場合
便器接地面の不具合や、床下の配管に原因がある場合は水道業者に修理を依頼しましょう。
便器接地面に不具合がある場合、便器と床下の隙間を埋めればいいわけではありません。
それだけで済ましてしまうと、床下で大量のカビが発生したり、シロアリが寄ってきたり、床材が腐ったりなどの二次災害が生じてしまいます。
しっかりと修理するためには、床材や便器本体を取り外す必要があるので水道業者に依頼しましょう。
また、床下配管の劣化・破損が原因の場合も自分での修理が難しいため、業者に依頼してください。
自分での修理とプロによる修理の料金比較
自分で修理を行う際は、異常のある部品を買い換えるだけなので比較的安く済ませることができます。
部品によって料金は異なりますが、安いもので1000円以内、高いものでも5000円以内で買える物がほとんどです。
プロに修理を依頼する時は、自分で行うときよりも確実で安全ですが、料金相場は高いです。
トイレの水漏れの修理費用は地域や依頼する業者、修理内容によって異なりますが、相場は10,000円〜30,000円で収まります。
ただし、便器を外して修理を行う場合は30,000円以上、高圧洗浄機を使って修理する場合は50,000円以上かかる場合もあります。
事前見積もりをしてもらう
トイレの水漏れ修理を業者に依頼する場合には、必ず事前見積りをしてもらいましょう。
一般的にトイレの水漏れ修理の費用は、基本料金に加えて、材料費や追加の施工料金、出張料金がかかります。
そのため、HPに記載されている料金では済まないことがほとんどです。
事前に見積りをしてもらい、ある程度の料金を把握するようにしましょう。
また、なかにはぼったくりをするような悪徳な水道業者もいます。
ぼったくりを防ぐには、自分の地域や施術内容の料金相場を知ることが大切です。
いくつかの業者に事前見積もりを頼んで比較することで、さらに安心して依頼できるでしょう。
適切な料金で修理を行う水道業者の選び方が知りたい方は、以下の記事をご参照ください。
>>水漏れ修理はどこに依頼する?ぼったくり業者を避けるために
修理が難しい時は業者に依頼しよう
プロに依頼するよりも、自分で修理を行ったほうが安く済ませることができます。
しかし、水漏れ箇所や原因がわからない方や自分で修理する自信がない方は、無理せずに水道業者に依頼するようにしましょう。
トイレの構造や修理箇所をきちんと理解せずに進めると、修理に失敗して今よりも状況を悪化させてしまう可能性があります。
修理する範囲が増えたり、最悪の場合トイレ本体を丸ごと取り替えたりする必要が出てきてしまい、更に修理費用がかさんでしまうかもしれません。
自分での修理が不安な方は、水道業者に頼んで確実に安全に修理してもらうようにしましょう。