2022年3月15日
その他排水口つまりの原因・解消法・予防法を解説(キッチン・洗面所・お風呂)
排水口のつまりでお困りではないでしょうか。
排水口の水の流れが悪くなってしまうと、日常生活でストレスを感じるという方も多いかと思います。
そこで今回は、つまりの原因を紹介した後に、解消法・予防法も併せてご紹介。
つまりが起きやすい場所別に紹介しているので、現在お困りの箇所だけでも読んで頂き、つまりの解消を目指してみてください。
目次
排水口と排水溝の違い
まず、簡単に排水口と排水溝の違いとは何かについて触れておきます。
排水口と排水溝は混同されやすく、誤用しているインターネット上の記事も多く見受けられます。
しっかりと意味を理解して使い分けられるようにしましょう。
排水口は、排水が流れ込んでいく排水パイプの入り口のことです。
見える部分なので、日常的に目にすることは多いでしょう。
一方、排水溝は屋外に設置された溝型の排水経路を指します。
金属製の格子状の蓋などで塞がれていることが多く、日常的に見ることは少ないでしょう。
排水口と排水溝は違うものとして覚えておきましょう。
キッチン(台所)の排水口つまりの原因
排水口と排水溝の違いを紹介したので、ここからは、キッチンの排水口つまりの原因が何なのか分からない人に向けて、つまりの原因についてご紹介していきます。
食材カスやヌメリ
キッチンの排水口のゴミ受けや排水ネットに食材カスがたまっていたり、ぬめりが網目を塞いでいたりすると、目に見えてつまりが起こります。
食材カスやぬめりが見えない場合にも、排水トラップの隙間の奥で食材カスが流れをせき止めていることも。
また、ワントラップという椀を裏返したフタのようなものの裏側にヘドロ状の汚れが蓄積してつまりを引き起こしていることもあります。
食材カスやぬめりが排水管内に流れ込んでしまうと、油汚れと結合し近いうちに大きな塊になってしまいます。
食材カスは排水口に流さないように心がけるようにし、ゴミ受けや排水ネットを設置し、これらを定期的に掃除するようにしましょう。
動物油脂と植物油脂
キッチンでの最大のつまり原因は、排水口から流されてしまっている油です。
天ぷらや揚げ物の調理などで大量に使用した油は処理している方は多いですが、調理後の鍋や食器に付着した少量の油脂は流されてしまう傾向にあります。
油脂のついた食器を洗うと排水管内に油が付着し、その性質上、冷えて固まってしまいます。
そこに先ほども紹介した食材カスや洗剤カスが付着すると塊になり、排水管をつまらせてしまうのです。
天ぷらや揚げ物の時以外にも油脂は、できる限り拭き取ってから洗い流すようにしましょう。
洗剤や石鹸カス
キッチンは洗剤・石鹸を使うことが多い場所です。
実は洗剤や石鹸といったものも、キッチンの排水がつまってしまう原因のひとつ。
一見、綺麗に流れていく洗剤・石鹸ですが、その全てが水に溶けるわけではありません。
溶け切れないカスは排水管に少しずつ付着します。
先ほど少し触れましたが、洗剤も油と結合して大きな塊になってしまいます。
油と洗剤の塊は白っぽい色の粘度の高い物体です。
この物体が排水管に付着することで、つまりが悪化する原因となります。
キッチン(台所)の排水口つまりの解消法
排水口つまりを直す際は、ラバーカップなどの専用の道具を使った方法以外にも家によくあるものだけで直す方法があります。
もちろん、専用の道具を使った方がつまり解消に効果的に働きかけることができ、短い時間で解消することもできます。
しかし、家にそういったつまり解消専用の道具を置いていないという人も多いでしょう。
ここからは、どのご家庭でもできる家にあるものを使ったつまりの直し方と専用の道具を購入してきた場合の直し方を一緒にまとめてご紹介します。
タオルとお湯を使ったキッチンつまりの解消法
まずは、近年知られ出したタオルとお湯を使った排水つまりの解消法から紹介していきます。
非常に簡単な方法で道具もお湯とタオルだけなので、すぐに試すことができますよ。
やり方は簡単で、下記の4つの手順通りに進めるだけです。
- 1.排水トラップを外す
- 2.排水管の入り口にタオルをつめる
- 3.シンクにお湯(50~60度)を溜める
- 4.タオルを一気に引き抜く
軽度のつまりであれば、この方法でつまりを解消することができます。
ただし、熱湯を使ってしまうと排水管を傷めてしまう可能性もあるので、お湯は必ず60度程度にしましょう。
この方法での解消が難しい場合は、液体パイプクリーナーなどを使って徹底的につまりを溶かすといいでしょう。
ペットボトルを使用したキッチンつまりの解消法
タオル同様にラバーカップの代用品として使えるのがペットボトル。
使い方にすこしコツが必要ですが、その分つまり解消の効果も高い方法です。
以下の手順で試してみてください。
- 1.排水トラップを外す
- 2.排水管とペットボトルの口を合わせる
- 3.ペットボトル内の空気を出し入れする
コツは排水管とペットボトルの口をピッタリと合わせることです。
隙間ができてしまうと上手く空気を出し入れできず、つまりが解消できないので注意しましょう。
どうしても隙間ができてしまう場合には、ペットボトルの口のまわりにタオルを巻けば隙間を塞ぐことができます。
簡単でお金もほとんどかからないので、ぜひ試してみてください。
この方法での解消が難しい場合は次の方法を実践してみましょう。
針金ハンガーを使用したキッチンつまりの解消法
油や洗剤カスのつまりが固まってしまっているような場合は、針金ハンガーを使った直し方がおすすめです。
つまり解消専用の道具にワイヤーブラシというワイヤーの先端に金具がついた道具がありますが、針金ハンガーはその代用として利用できます。
針金ハンガーを切って排水管に入れるだけですので、非常に簡単にできます。
手順は以下の通りです。
- 1.針金ハンガーをペンチなどで切って、持ち手部分以外まっすぐにする。
- 2.排水トラップを取り外す
- 3.排水管にまっすぐにした針金ハンガーを入れる
- 4.排水管内でつまりにぶつかったら、つまりを貫くように刺す
- 5.つまりに穴が空いた感触があれば水を流して確認する
つまりが排水管の浅い部分で起こっていれば、この方法でつまりを解消することができます。
ただし、針金ハンガーが届かないような排水管の奥の方でつまりが起こっている場合はワイヤーブラシなどの専用の道具が必要です。
また、切った針金ハンガーの先端で手を切ったりしないように気をつけましょう。
重曹とお酢(クエン酸)を使用したキッチンつまりの解消法
排水トラップ内での軽いつまりの場合は、重曹・お酢・お湯を使った定番の掃除方法でもつまりを直すことが可能。
重曹などは、ドラッグストアやコンビニなどで誰でも手に入れられて家の掃除でも使えるので常に1個は常備しておくのもおすすめです。
重曹とお酢の分量は、「重曹とお酢の割合が1:2」になるように。お湯の温度は、排水管を傷めないよう60℃を超えないようにしてお酢と同じくらいの量を用意しましょう。
- 1.重曹を排水トラップにふりかける
- 2.次にお酢を重曹の2倍の量まんべんなくふりかける
- 3.お湯とお酢を用意してかける
- 4.1時間程度放置してから水を流す
この方法で、汚れの蓄積による軽度のつまりであれば解消することができます。
重曹とお酢を使えば除菌もできるので、つまりの解消と同時に排水管の掃除にもおすすめです。
ラバーカップ(スッポン)を使用したキッチンつまりの解消法
トイレなどで使うラバーカップは、台所でも使用することができます。
しかし、衛生上トイレのラバーカップをキッチンで使うのは避けたいところです。
ラバーカップをキッチンつまりのために買うのはもったいない気がするかもしれませんが、つまり解消専用の道具なので間違いなく効果的な方法の1つです。
また、ラバーカップを持っている方でも間違った使い方をしていることもあるので、正しい使い方を知ってもらうためにもご紹介します。
ラバーカップは、つまりを押し込むのではなく引き抜くように使います。
やり方を知っていれば、力の弱い女性でも簡単につまりを解消できるのでやってみてください。
- 1.排水トラップを取り外す
- 2.排水口を塞ぐようにラバーカップを密着させる
- 3.密着させた状態でゆっくりラバーカップを押し込み、一気に持ち上げる
- 4.3を繰り返す
- 5.水が流れるようになったら完了
トイレ用の大きなものではなく、キッチンや洗面台用の小型のものも売っているので、用途に合ったサイズのものを購入するようにしましょう。
真空式パイプクリーナーを使用したキッチンつまりの解消法
ラバーカップよりも楽に、より強力なつまり解消道具として「真空式パイプクリーナー」も紹介しておきます。
業者専用の道具だと思われがちですが、現在はホームセンターやネットショップなどで誰でも購入できます。
他の道具と違い、力もそれほど必要ないのでご高齢の方にもおすすめです。
- 1.排水トラップを取り外す
- 2.真空式パイプクリーナーをぴったり排水口に密着させる
- 3.レバーを何度か上げ下げする
- 4.排水溝から真空式パイプクリーナーを引き上げる
- 5.水が流れるまで繰り返す
ラバーカップとの大きな違いは、真空式パイプクリーナーのレバーを上げ下げするのに力が必要ないことです。
ただし、つまりが排水管の奥の方で起こっている場合は効果が薄いため、その場合はワイヤーブラシの方がおすすめです。
ワイヤーブラシを使用したキッチンつまりの解消法
キッチンの更に奥の排水管でつまりが起こっている場合は、ワイヤーブラシを使うことでつまりを解消できる可能性があります。
ワイヤーブラシもホームセンターやネットショップで購入することができますが、先端のブラシの形状やワイヤーの長さは製品ごとによって様々です。
更に、形状や長さによっては料金も違うので、自宅に合ったものかどうか確認してから購入しましょう。
ワイヤーブラシの使い方は針金ハンガーで紹介した方法とほとんど同じです。
- 1.排水トラップもしくは、シンク下の配管を取り外す
- 2.排水管の中にワイヤーブラシの金具がついた方を入れる
- 3.つまりに穴を空けるようにワイヤーブラシを押し込む
- 4. 配管は元に戻し水が流れるか確認する
以上のように、排水溝・排水管奥のつまりは、ワイヤーブラシを使うことで解消できます。
また、排水枡に近い場所や排水枡自体がつまっている場合は自宅での対処は難しいです。
トーラーや高圧洗浄、排水枡清掃などが必要になるので水道修理業者に依頼しましょう。
キッチン(台所)の排水口つまりの予防方法
ここまでキッチン・台所の排水口つまりの解消法について紹介してきましたが、そもそもつまりを起こさないことが大切です。
そこで、ここからはその予防法について解説します。
油を流さない
まず、キッチン・台所ではつまりの一番の原因である油を流さないことです。
食器に付いた油は新聞紙などで拭き取ってから洗うようにしましょう。
油の量が多い場合、新聞紙を牛乳パックやポリ袋に入れて、そこに冷ました油を流し、染み込ませれば可燃ごみとして捨てることができます。
また、市販の凝固剤で油を固めて捨てる方法もあります。
ただし、凝固剤もお金がかかるのが気になる場合は無理せず新聞紙と牛乳パックを利用しましょう。
定期的に液体パイプクリーナーで掃除する
液体パイプクリーナーはつまってからではなく、つまる前に使うのがコツです。
排水口をこまめに掃除することはもちろんですが、定期的に液体パイプクリーナーを使用して汚れを落としておけば、つまりを予防することができます。
洗い物の後に水を多めに流す
節水・節約のために洗い物で使う水を少なくしたいという方も多いと思います。
しかし、つまり予防のためには普段から洗い物が終わった後に水を多めに流すことをおすすめします。
実際に節水を意識してもつまりを引き起こしてしまい、修理費用で余計にお金がかかってしまうことも。
日頃からメンテナンスを行い、つまりをしっかり予防しましょう。
洗面所の排水口つまりの原因
ここからは、洗面所の排水口つまりについて紹介していきます。
排水口つまりの原因はいろいろありますが、主に下記のことが原因でつまりが発生します。
ヘアキャッチャー
ヘアキャッチャーは髪の毛をはじめとする異物が排水口に流れ込まないように設置するものです。
このヘアキャッチャーを掃除せずそのままにしていると、髪の毛や歯磨き粉などが固まって、つまりが引き起こされてしまいます。
ヘアキャッチャーは目に見える表側だけでなく裏側にもヘドロが付着し、つまりの原因となってしまうことも。
また、一見つまりが起きていないように見えても、外してみると裏側に汚れがついていることもあります。
対処法は、ヘアキャッチャーを外して掃除するだけなのですが、手間だと感じる方も多いです。
そんな時は重曹や液体パイプクリーナーを流し込めばある程度はつまりが回復します。
上手くいけば2、3日の間は細かい掃除をしなくても水が流れていきます。
ただし、根本的な解決にはならないので、余力があるときにヘアキャッチャーを取り外してブラシ等で綺麗に掃除しましょう。
排水トラップ(S字・P字)
洗面ボウルの下の、排水管が湾曲している部分を排水トラップと言います。
その湾曲している形状からS字トラップやP字トラップとも呼ばれます。
排水トラップは、排水桝や下水道から上がってくる臭いを防ぐために設置されていて故障していると下水の臭いがしてくることがあります。
この排水トラップの湾曲部分にはある程度水が溜まるようになっていますが、ここにヌメリ・ヘドロが堆積すると洗面台の水の流れが悪くなってしまいます。
この場合、排水トラップ(パイプ)を分解して掃除するか、洗面台ボウルの排水溝部分から道具を使ってつまりを直す方法があります。
「排水トラップは汚くて嫌」「分解掃除はちょっと怖い」という場合は、専用の解消道具がいいでしょう。
また、「この機会に徹底的に掃除したい」という人は、分解掃除がおすすめです。
排水トラップは湾曲した部分に水を一定量溜めることで、排水管からの悪臭や害虫・ネズミなどが排水管から上がってくるのを防いでいます。
ただし、この湾曲している部分は構造的にゴミが溜まりやすく、つまりが起こりやすくなっています。
後ほど、つまりの解消方法について詳しく紹介していきます。
排水桝
洗面台やお風呂場、キッチンの排水管から流れた水は、家の外に設置されている排水桝に集められます。
この排水桝は家中の排水管と繋がっているため、排水枡でつまりが起きてしまうと家中の排水が上手くいかなくなります。
もし現状、洗面台以外の場所でも水の流れが悪いと感じる場合は、排水桝を開けて中を確認する必要があるかもしれません。
その際、排水桝に油の塊やヘドロが溜まっているときは、それらがつまりの原因となっている可能性が高いので、汚れを取り除きましょう。
排水枡の清掃は作業量が多く、不慣れな方も多いので、業者に依頼して清掃してもらうという方も多いです。
排水管
洗面台の排水パイプよりも先の排水管も、定期的に清掃を行わなければつまりが発生します。
管理組合や管理会社により保守されているマンションと違い、一戸建ては各自で定期的なメンテナンスが必要です。
縦方向の排水管が長いマンションよりも、横方向の排水管が長い一戸建ての方が流れる水の勢いも関係してつまりやすくなります。
排水トラップも排水桝も綺麗で水の流れが悪いという場合は、床下・壁内の排水管に問題がある可能性が高いでしょう。
地震や建物の経年劣化で水道管が動いて勾配が変化したり、排水桝に行く途中で木の根っこが排水管内につまってしまったりするトラブルが起こることがあります。
勾配の変化は排水管の敷き直し、木の根っこは除去と必要に応じて排水管の交換などの作業が必要となります。
排水管の作業は業者による修理が必要となるケースがほとんどです。
業者によって修理料金や提案される施工内容が違うことが多いので、いくつかの業者に見積りを取ってもらい、施工内容や料金に納得がいく業者に依頼しましょう。
洗面所の排水口つまりの解消法
洗面所の排水口つまりの原因がわかったところで、ここからはその解消法について紹介していきます。
洗面所で水が流れにくいなと感じることがあればできるだけ早い段階で対処するようにしましょう。
ヘアキャッチャーの排水口つまりの解消法
一人暮らしを始める人や、ワンタッチ式のヘアキャッチャーを使っている人がよく目にするヘアキャッチャーの排水つまりの場合は、掃除をするだけで修理ができます。
もしも、洗面台の排水口部分に髪などがつまっているのでしたら、以下で紹介している方法で掃除をしてみましょう。
ゴム手袋、歯ブラシ、スポンジ、液体パイプクリーナーを使っていきます。
液体パイプクリーナーは、ドラッグストアやスーパーなどで簡単に手に入ります。
普通の食器用洗剤ではなく排水管用の洗浄剤として売られているので、キッチン用品とは売り場が離れている場合がありますので、どこにあるのか分からなければお店の人に聞いてみてください。
掃除方法はヘアキャッチャーを取り外して掃除をして、排水管を液体パイプクリーナーで掃除するだけですので、比較的簡単に解決できるかと思います。
1.ゴム手袋をしてヘアキャッチャーを外す
つまりが既に発生している場合は、ゴム手袋を着けてヘアキャッチャーを取り外しましょう。
ヘアキャッチャーでつまりが発生していた場合は、ヘアキャッチャーを取り外すと水が流れるようになるはずです。
2.ヘアキャッチャーを洗う
歯ブラシやスポンジを使って、ヘアキャッチャーにこびりついた髪の毛や石鹸カスを取り除きます。
3.液体パイプクリーナーを排水口に流す
ヘアキャッチャーの汚れを取り除いた後に、液体パイプクリーナーを排水口に流していきます。時間をおいてから、水で十分洗い流します。
排水パイプや排水管のヌメリ・汚れもこれで流れていきます。
4.ヘアキャッチャーを戻して作業は完了
液体パイプクリーナーを使う際は、換気をよくして使用するパイプクリーナーの説明や注意書きをよく読んでから使いましょう。
また、パイプクリーナーは他の洗剤と混ざると有毒なガスが発生させる危険性があるため、他の洗剤は使わないように注意してください。
排水トラップ(S字・P字)の排水口つまりの解消法
どうしてもつまりが解消されないという場合は、もっと直接的な方法でつまりを取り除きましょう。
洗面台の下の排水トラップの部分を外し、トラップの内部や排水管の内部を直接洗浄するのが効果的です。
1.ナットを外す
まずは、水がこぼれてきてもいいようにS字トラップやT字トラップの下にバケツを置きましょう。バケツを置いた状態でトラップに付属しているキャップナットを外します。ほとんどの洗面所の下の排水トラップは手でも取り外せるようになっています。逆に、器具を使ってしまうと、力が強すぎて壊してしまう可能性があるので、手だけで行うのが良いでしょう。
2.掃除口から汚れを取り除く
S字トラップの中には、掃除口がついているものもあります。掃除口がついていると、わざわざ分解する手間がないので掃除の際に便利です。掃除口のキャップナットを回して外し、排水パイプ内の髪の毛などを取り除くだけでも、多くのつまりは解消することができます。
3.分解して掃除する。
掃除口から掃除ではつまりが解消されない場合や、そもそも掃除口が存在しない場合などは、S字トラップと排水パイプを分解して掃除する必要があります。
トラップの両端の部分にナットを外すことによって簡単に取り外せます。
また、その奥の排水溝につながる排水パイプも同じように外して掃除することも可能です。
万が一、元に戻せなくなってしまうと大変なので、どのように接続されているのかスマートフォンのカメラ機能などで撮影しておくと安心でしょう。
分解後、排水トラップは歯ブラシなどを使用して綺麗に掃除します。
その際、奥まで掃除するのが難しいと感じたらワイヤーブラシの使用がおすすめです。
また、洗面台の排水口からトラップまでの一直線の下に伸びているパイプも一緒に掃除してしまうと良いでしょう。
洗面台側の排水溝から覗き込んでみると汚れがよく見えるので、気になる方は確認してみてください。
4.元に戻す
これでつまりが解消されるはずです。
しかし、元に戻す段階でパッキンがはまってなかったり、ナットの締め方が緩かったりすると、水漏れの原因となってしまいます。
せっかくつまりを直しても、今度は水漏れのトラブルにつながってしまうので、しっかり元通りにしましょう。
もし、この方法でつまりが解消されないという場合は、考えられる原因は、さらに奥の排水管になります。
その場合、排水管のつまりを解消する機材を使用しなければいけないかもしれません。
これらは一般の家庭では手に入れるのが難しいので、専門の業者さんを呼んだほうが良いでしょう。
洗面所の排水口つまりの予防方法
洗面台の排水口の流れが悪くなってしまうと洗面ボウルに水が溜まったり、排水口から汚水が逆流してきたりしてしまいます。
そんな洗面台のつまりの対処法を知っておくのは大切ですが、つまらせないための予防法を普段から実践しておくことは更に大切です。
家でもできる洗面所の予防法については以下の通りです。
ウエス(使い捨て雑巾)で定期的に掃除する
不要になったタオルやTシャツを小さくカットして使い捨て雑巾を作り、洗面所からすぐ手に取れる場所に常備しておきます。
見た目を気にする方でもカゴなどに入れておけば、景観を大きく変えることもありません。
洗面ボウルに髪の毛が落ちた時や、ヘアキャッチャーの汚れが気になった時、ウエスを使って拭き取り、そのままゴミ箱へ捨てましょう。
掃除道具を出す手間がなく使い捨てできるので、定期的な掃除を簡単に習慣化できます。
お湯を定期的に一気に流す
定期的にパイプクリーナーを使用しておくとつまりが防げますが、お湯で代用することもできます。
排水口に栓をし、洗面ボウルいっぱいに60度以下のお湯を溜めてから一気に流すだけ。
これにより、排水パイプの内側に溜まる汚れを押し流すことができます。
再三にはなりますが、排水管を傷めないために熱湯は使用しないようにしましょう。
お風呂の排水口つまりの原因
お風呂の排水口ではどのようなことが原因でつまりが引き起こされてしまうのでしょうか。
つまりの原因や対処法がそれぞれ洗面所と似ているのですが、お風呂のつまりとして再度詳しく紹介していきます。
髪の毛などの体毛
お風呂場の排水口がつまってしまう1番の原因が髪の毛です。
男性しか住んでいない家や髪が短い女性の場合は、髪の毛で排水口がつまることはあまり身近ではないかもしれません。
しかし、家族に長い髪の毛の人がいる場合、頻繁に掃除をしないと簡単に髪の毛で排水口がつまってしまいます。
髪の毛は、1日50本〜100本程度抜けてしまうといわれています。
抜けたところからは再び新しい髪の毛が生えてくるのをヘアサイクルといいます。
引っ張られたわけでもなく、自然に抜けた髪の毛は抜けたと同時に自然と床に落ちず、他の髪の毛に絡まって頭に付いていることが多いです。
お風呂場でシャンプーをした際に抜けていた髪の毛がシャワーで洗い流されるのです。
健康な方でも、かなりの数の髪の毛がシャンプーの時に排水口に流れていることになります。
洗い場の排水口には、ほとんどの場合髪の毛をキャッチするためのヘアキャッチャーが付けられていますが、この部分は極力一定のペースで掃除しておく方が良いでしょう。
たった1回のシャンプーでも、驚くほどの量の髪の毛がこのヘアキャッチャーに絡みついていることがあります。
髪が短い場合はそのまま流れていってくれることも多いですが、髪が長いとそうはいきません。
また、髪の毛のつまりというのは、後述の洗剤のカスや皮脂などの汚れが後から付着しやすく、排水口や排水トラップをつまらせる大きな原因になります。
お風呂からあがる際に気づいたら排水口のヘアキャッチャーについた髪の毛を取り、清潔にしておきましょう。
石鹸や洗剤のカス
お風呂場で使われた石鹸のカスや、シャンプーやボディソープといった洗剤のカスも排水口のつまりの原因になります。
お湯と混ざって流れている時には、つまりの原因とは考えにくいくらい問題なく流れていきます。
しかし、それが少しずつ排水溝の中につまった固形物や髪の毛などに付着し、堆積していくと、白いドロドロとした塊になってしまいます。
こういった洗剤由来の汚れは、アルカリ性の性質を持つため、酸性のパイプクリーナーを使えば比較的簡単に解消することができます。
パイプ洗浄剤がない場合は、お湯とご家庭にある重曹を使うことによって、汚れを落とすこともできます。
この方法については後ほど、つまり解消法として詳しく説明します。
皮脂や垢
毎日体を洗ったりシャンプーをしたりすることで、排水トラップ・排水管の内側には皮脂や垢が流れ込み、管内にこびり付きます。
たった1回お風呂に入っただけでつまりを引き起こすということはありませんが、毎日お風呂場を使っていれば、少しずつ排水管の壁の内側や、排水トラップ内部に堆積していき、つまりを引き起こします。
特に一人暮らしのご家庭よりも、家族の人数が多い場合に皮脂が原因でつまりが発生しやすくなるため、注意が必要です。
1日に多くの方が入浴する場合は、速いペースで皮脂や垢が排水溝に溜まっていきます。
こまめにアルカリ性の重曹などを使って排水溝の内部を洗浄しておくとつまりを予防することができます。
固形物
ヘアゴムやつめ替え用袋の切れ端、カミソリの刃などのお風呂場に持ち込むものを排水口に落としてしまっている場合も、つまりの原因となります。
入浴剤を使った後に、袋の切り取った部分の小さな破片などが、お湯で流れてつまりの原因になることもあるので、袋などを開封する時には気をつける必要があります。
袋以外にもホテルなどでもらってきた小さな歯磨き粉のキャップのような小さなものが排水口に流れてしまって、いつの間にかつまりの原因になっているということも。
大きな固形物が排水溝につまって、その瞬間に「お湯が流れない」という症状が発生すれば早期発見も難しくはありません。
しかし、小さな固形物が排水溝につまり、その固形物を中心に髪の毛や石鹸カス、皮脂などを吸着させ、大きなつまりの原因に成長してしまうこともあります。
小さな物でもつまりの原因になるので、固形物をお風呂場で落としてしまった場合は必ず回収するようにしましょう。
もし、自分の手を使っても届かず、道具を使っても取り除けないほど奥まで固形物が入ってしまった場合は取り返しがつかなくなる前に専門業者さんに連絡しましょう。
お風呂の排水口つまりの解消法
お風呂の排水口のつまりの原因については以上です。
ここからはお風呂の排水口つまりの解消法について紹介していきます。
ラバーカップ(スッポン)を使用したお風呂つまりの解消法
まずは、ラバーカップ(スッポン)を使用した解消方法について紹介していきます。
ラバーカップ(スッポン)とは、トイレのつまりを直すときにも使われる棒の先端にゴムのカップがついたつまり解消専用の道具です。
使い方は排水口にゴムカップを密着させて、ゆっくり押し付けて一気に引く作業をつまりが解消するまで繰り返すだけです。
これで、排水口内のつまりが引っ張り上げられ、水が元どおりに流れていくようになります。
このラバーカップよりも簡単に扱えて、更に強力な吸引力を持っているのがこれから紹介する「真空式パイプクリーナー」です。
真空式パイプクリーナーを使用したお風呂つまりの解消法
ラバーカップと同様に、筒の先端にゴムのカップがついているのが真空式パイプクリーナーです。
真空式パイプクリーナー持ち手にレバーが付いており、押し引きを繰り返していると圧力でつまりを引き上げることができます。
「真空式パイプクリーナー」と仰々しい名前がついていますが、ホームセンターやネットショップで2,000~3,000円前後の価格で購入可能です。
ラバーカップでの作業が心配な方はこちらの真空式パイプクリーナーの購入を検討してみてください。
重曹とお酢(クエン酸)を使用したお風呂つまりの解消法
家に特に道具がない場合は重曹とお酢にお湯を加える方法がおすすめです。
これらを排水口に流し込むと、つまりの原因であるぬめりや汚れによるつまりを溶かすことができます。
分量は重曹:お酢を1:2の割合で使用し、お湯は適量流します。
手順も簡単で重曹を排水口にふりかけた後に、上からお酢を全体に回しかけます。
その後、1時間ほど放置したら60℃以下のお湯を直接かけてつまりや汚れを洗い流します。
排水口を直接触らなくていいので楽ですが、排水トラップ内でつまりが起きている場合などは、分解して掃除をしなければ根本的な解決にはなりません。
液体パイプクリーナーを使用する解消法
次に、液体パイプクリーナーを使用する解消法を紹介します。
使い方は簡単で、排水トラップや排水管に直接液体パイプクリーナーを流しいれるだけです。
使用する液体パイプクリーナーによって使用方法が多少異なることもあるので、用法用量を守って使うようにしてください。
この方法で大体の排水管内のつまりは溶かすことができます。
しかし、つまりが固まっていて水が全く流れない場合には、次に紹介する「ワイヤーブラシ」を使った解消方法を試してみましょう。
ワイヤーブラシで排水管を掃除する解消法
ワイヤーブラシとは名前の通りワイヤーがついたブラシ状のつまり解消専用の道具です。
パイプクリーナーと呼ばれることもあります。
使い方も簡単で、排水管内にワイヤーブラシを入れてつまりの塊に穴を空けるように突いてつまりを解消します。
これによって、流れなかった水が一気に流れるようになります。
物理的な方法で効果も間違いないのですが、ワイヤーが届かないほど奥のつまりには効果がありません。
また、つまりの塊があまりにも大きいまたは固いといった場合はワイヤーブラシだけで対応するのは難しいと言えるでしょう。
そういった場合は、高圧洗浄やトーラー作業などを業者に依頼してつまりを解消してもらいましょう。
排水トラップ(封水筒)を分解清掃する解消法
通常、排水管の入り口には排水トラップ(封水筒)と呼ばれる部品が被さっています。
この排水トラップ(封水筒)内にぬめりや汚れがついていると、つまりの原因となり、水の流れが悪くなってしまいます。
そのため、この部分でつまりが起きている場合は排水トラップを分解して掃除をしなければなりません。
分解と聞くと難しそうですが、単純な構造をしているのでゴム手袋とスポンジ、洗剤があれば掃除ができます。
排水口には、カバー、ヘアキャッチャー、排水トラップ(封水筒)の3つの部品が入っており、カバーの取り外しは持ち上げるだけです。
ヘアキャッチャーと排水トラップ(封水筒)は、反時計回りに回すことで簡単に外すことができます。
カバーとヘアキャッチャーはもちろん、排水トラップもせっかくなので普段掃除ができない裏側までスポンジで綺麗に磨いてしまいましょう。
また、排水トラップを取り外した後の排水口内部にも汚れが溜まっていることも。
掃除用ブラシやスポンジなどの掃除用具を使って汚れを落とせば完璧です。
排水トラップを分解して掃除をすることで多くのつまりの症状を根本から解決することができます。
しかし、排水口の奥の排水管部分まではスポンジなどを突っ込んで掃除することはできませんよね。
そういった場合は、液体パイプクリーナーを使うか業者に排水管のつまり解消を依頼するようにしましょう。
お風呂の排水口つまりの予防方法
お風呂の排水口のつまりは、簡単に予防できます。
これから説明する方法を参考にこまめなメンテナンスや掃除をしっかり行って、つまりが発生しないようにしましょう。
定期的にパイプクリーナーを使用する
液体パイプクリーナーはお風呂がつまったときだけでなく、いつもの掃除でも活用できます。
つまりが発生していなくても、お風呂を使っていると石けんカスや髪の毛が排水ユニットや排水管に蓄積していることも。
そのようなときでも、定期的に液体パイプクリーナーを使用して溜まった汚れを溶かすようにすると、早期から汚れの蓄積を予防することが可能です。
つまりを予防するときと解消することで、お風呂がつまってしまったときも使い方に変わりはありません。
製品の表示に従い、適量を排水口に注いで30分〜1時間程度そのまま放置しましょう。
時間が経ったら水かお湯でしっかり洗い流し、汚れやヌメリのない状態にすれば日々のメンテナンスとしては十分です。
定期的に高圧洗浄をする
お風呂のつまりを発生させないようにするには、定期的に高圧洗浄を行って汚れをしっかり落とすことも大切です。
しかし、高圧洗浄によるメンテナンスは個人だけで行うのは難しい部分もあります。
特に排水桝までの清掃となると、専門の業者でなければ適切な作業ができない可能性も十分考えられます。
更に業者が使用している高圧洗浄機は洗浄力が高いため、奥に溜まった汚れも綺麗に落とすことが可能です。
定期的なメンテナンスは業者に依頼し、つまりの原因を取り除いてもらうようにしましょう。
依頼すれば点検だけでも受けてもらえるので、つまり以外のトラブルの予兆にも早く気付けます。
ゴミ取りシートを使用する
つまりを防止するには、こまめに排水口を掃除することが重要です。
しかし、お風呂の排水口はほんの数日で汚れがたまるので、それほどこまめに掃除ができないという人も少なくありません。
その場合、排水口に使えるゴミ取りシートを活用しましょう。
ワントラップ型の排水口の上からゴミ取りシートを貼り付ければ、ゴミがたまらず全てゴミ取りシートの上に溜まってくれます。
髪の毛もしっかりキャッチできるので、排水口の中で絡まったりつまったりする心配もありません。
ゴミが溜まったらゴミ取りシートを剥がして捨てるだけで排水口の周りを清潔に保つことができます。
掃除の手間がかなり省けるのでおすすめです。
ヘアキャッチャーを交換する
ドラムトラップ型の排水口では、目皿の下のヘアキャッチャーにゴミや髪の毛が絡まりやすいので掃除に苦痛を感じている人も多いでしょう。
ヘアキャッチャーにたまったゴミを放置したままお風呂を使っていると、つまりや臭いの原因になります。
現在は交換用のヘアキャッチャーとして、ゴミをまとめて簡単に捨てられるように工夫された形状のものも販売されています。
ゴミ捨てや掃除が楽になるので、こうしたヘアキャッチャーの交換はおすすめです。
ただし、ユニットバスのメーカーやタイプによって、適合する交換用のヘアキャッチャーが違ってきます。
交換用のヘアキャッチャーを購入する際は、必ずメーカーやタイプをきちんと確認し、自宅のお風呂場に合うものを選びましょう。
ネットを使用する
既存のヘアキャッチャーをそのまま使用する場合でも、専用のネットを被せるとつまりの防止に役立ちます。
ネットはヘアキャッチャーよりも目が細かいので、小さなゴミや髪の毛も逃さずしっかりと集められます。
ヘアキャッチャーにゴミや髪の毛が絡まりにくくなり、ネットを外すだけでゴミも回収できて掃除もしやすいです。
お風呂の排水口用のネットはドラッグストアや100円ショップなどで安価で販売されていることが多いので、気になる方は購入してみるといいでしょう。
ネットをヘアキャッチャーに被せて、お風呂のつまりを防止しましょう。
排水口つまりの料金相場
排水管つまりの修理では、修理方法や修理する場所によって料金は変わってきます。
また、修理費用以外にも業者によって出張料や見積り費用などがかかり総額の料金というのは実際に現地で見積りをしてもらわなくては何もわかりません。
しかし、ホームページを見れば料金の計算方法やベースとなる料金が掲載されていることが多いです。
ここからは、そのベースとなる料金の相場をご紹介していきます。
排水管つまりの修理の中でもイメージしやすいものとして、高圧洗浄が挙げられます。
専用の高圧洗浄機を使うことで、水排水管につまっているつまりの原因を一気に押し流すつまり解消法です。
しかし、高圧洗浄は実は業者や環境によって料金設定が大きく違ってくる作業。
高圧洗浄機は排水管の長さや立地環境によって使う機材が違い、機材の運搬による作業負荷によって作業料金が異なってくるためです。
一般的な戸建て住宅の1階台所部分で水が流れない状態のつまり解消で高圧洗浄機を使用する場合、その料金の相場は1.5~10万円ほど。
かなり幅のある相場ですが、状況によって簡単に料金が変わってしまいます。
マンションや戸建ての2階以上の部分や、つまりがひどい場合などは作業費用が10万円を超えることもあります。
特に、マンションの10階以上で水が流れないようなつまり状態での高圧洗浄になると10万円を超えてしまうケースも。
高額な費用になりがちな階層の高い修理でも賃貸であれば管理会社に相談することで対応してくれることも多いです。
修理を依頼する前に確認を取ると良いでしょう。
まとめ
様々な場所の排水口のつまりについて紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
排水口のつまりは身近な水道トラブルで誰もが経験すると言っても過言ではないものです。
こまめな掃除で予防できるのはわかっていても、それほど気を使っていられないという方も多いと思われます。
また、つまっている排水口の掃除というのは気持ちの良いものではありません。
料金がかかってでも業者に依頼したいという方は意外にも多いです。
既に排水口のつまりでお困りの場合は業者に依頼して直してもらい、万全の状態を作ってから今回紹介した予防法を継続してみてください。
綺麗な状態が長続きするため、非常におすすめです。