2022年5月16日

トイレ

断水した時のトイレの流し方を紹介!注意するべきことは?

地震などの災害時には、断水や停電によって、トイレの水を自動で流せなくなってしまうことがあります。
水洗トイレを自動で使えなくなった時、どのように対処すれば良いのでしょうか?

今回は、断水した時のトイレの流し方注意点、断水復旧後の注意点などをご紹介します。

この記事の監修者

水PRPコラム 編集部

目次

断水時のトイレの流し方

断水した時にトイレの水を流す方法は、バケツなどを使ってトイレに水を流すことです。
水道管が詰まっていない限り、便器に水を直接流し込むことで、トイレの水を簡単に流すことができます。
詳しい流れは以下の通りです。

1. オート機能を切る
オート洗浄やトイレのフタに自動開閉機能がついている場合は、オート機能の電源を切ります。
停電している場合は大丈夫です。

2. トイレの周りを保護する
トイレの周りを、新聞紙や雑巾を敷いて保護します。
水を流し込んだ時に、汚水が床にハネて雑菌が繁殖するのを防ぐためです。

3. バケツの水をトイレに流す
5〜8リットル程度のバケツ1杯の水を、水ハネに注意しながら、トイレに流し込みます。
短時間で一気に流すよう意識すると汚物が流れていきます。

2〜3回に1度は、バケツ2杯分の水を流すようにしましょう。
水流不足によって、水道管の途中で汚物が詰まってしまうのを防ぐためです。

4. 水位の高さを調整する
汚物が流れたら、便器内の水位の高さが通常に戻るよう、3〜4リットルの水を流して調整します。

断水時にトイレを流す時の注意点

断水時にトイレを流す時の注意点
断水時にトイレの水を手動で流す時は、以下5つの注意点に気をつけましょう。

十分な量の水を流す

便器に流す水の量が不足していると、水道管内で汚物が詰まってしまう恐れがあります。
必ずバケツ1杯分の量の水を流すようにしましょう。

お風呂の残り湯を使わない

基本的にメーカー側は、お風呂の残り湯をトイレに流すことを推奨していません。
残り湯に含まれた皮脂や髪の毛などの汚れが、水道管を詰まらせてしまう恐れがあるからです。

他に流す水がなく、どうしても残り湯を使用したい時は、網やネットで髪の毛などの汚れをできるだけ取り除いてから使うようにしましょう。

コンセントに水を飛ばさない

コンセント部分に水がかかってしまうと、感電や便器の故障につながってしまいます。
便器内に水を流す際は、コンセントにかからないように注意しましょう。

水を流す前に、ガムテープやビニールを使って、コンセントを塞いでおくと安心です。

タンクに水を流さない

タンクに水をためてレバーで流そうとしても、タンク内の水だけでは水量不足です。
洗浄できなかったり水道管を詰まらせてしまったりします。
断水時にはタンクに水を流さず、必ず直接便器に水を流しましょう。

また、タンク周りの電気部品に水をかけてしまうと、トイレの故障の原因となります。
タンク内の部品を故障させてしまうこともあるため、タンクに水を流すことは絶対にやめましょう。

違和感を感じたら水を流すのをやめる

便器に水を流した際に、いつもと流れ方が違ったり変な音がしたりなど、違和感を感じたら水を流すのをやめましょう。

水洗トイレの使用を制限する場面

断水時に水を流す方法をご紹介しましたが、場合によっては水洗トイレを使用してはいけないこともあります。
以下3つの場面に当てはまる時は、水洗トイレを使うのをやめましょう。

自治体から下水使用禁止の要請

地域の自治体から、下水に水を流さないよう指示があった場合は、トイレを使用するのをやめましょう。

下水道・下水処理施設・浄化槽が被災している時

災害時には、下水道や下水処理施設が、破損したり機能停止したりしてしまうことがあります。
上記の2つが被災している時に水を流すと、便器から汚水が溢れてしまいます。

水道管が破損している時や、液状化によってマンホールが浮上している時などは、水を流さないようにしましょう。

また浄化槽を使用している方は、浄化槽が被災している場合もトイレの使用を控えましょう。
浄化槽が破損していたり、傾いていたりしている時には注意してください。

水を流せない時は簡易トイレで対処する

水を流せない時は簡易トイレで対処する
水洗トイレの使用が制限されている時は、使用後に可燃ごみとして捨てられる「簡易トイレ」で対処するようにしましょう。
携帯トイレも可燃ごみとして処理できるのでおすすめです。

ホームセンターやネットショップで売られているので、災害などの非常事態に備えて常備しておきましょう。

ただし捨てる時は、凝固剤を漏らさないよう、ゴミ袋の口をきつく締めて捨てるようにしてください。

簡易トイレがない時

簡易トイレの用意がない時は、断水していないエリアに借りに行くか、自分で簡易トイレを作って対処しましょう。

簡易トイレの作り方

自作の簡易トイレは、以下2つの用意があれば簡単に作ることができます。

  • 45リットルのゴミ袋2枚
  • 凝固剤を代用する物

(刻んだ新聞紙、ペットシート、猫砂、おむつなど)

簡易トイレを作る手順は以下の通りです。

便座上げて45リットルのゴミ袋を敷く

  1. 便座を下げたら、45リットルのゴミ袋をもう1枚敷く
  2. 凝固剤を代用する物をゴミ袋に入れる

用を足したら、上のゴミ袋の口をきつく結んで、可燃ごみとして処理しましょう。

災害時には災害用トイレを利用する

災害時には、時間の経過や被災状況に応じて、マンホールトイレや自己処理型トイレなどの災害用トイレが地域で用意されます。
災害によって水が使えない時は、簡易トイレや地域設備の災害用トイレを利用して、トイレ問題を凌ぎましょう。

断水復旧後の注意点

断水復旧後の注意点
断水復旧後に初めて水洗トイレを利用する時は、以下2つの注意点を意識してください。

水道メーターを確認する

断水中に元栓を締めていた方は、断水復旧後は、水を使用する前に水道メーターが正常に作動しているかを確認しましょう。
水道メーターの確認方法は以下の通りです。

  1. まず、キッチンや洗面所などの全ての水栓(蛇口)を閉めます。
  2. 次に、水道の元栓をゆっくりと開けて、水道メーターが動かないことを確認してください。

水を使用していない状態で元栓を開けているのに、水道メーターが動いている場合は、どこかの水道管が破損・破裂して水漏れが起きている恐れがあります。

各箇所の止水栓を1つずつ閉めて、水漏れしている箇所を特定しましょう。
水漏れしていない箇所では水を使用できますが、水漏れが起きている箇所は、業者に修理を依頼してください。

水道管内の異物を除去する

水道管に、砂などの異物や空気が入り込んだ状態で水を使用すると、水栓やトイレなどの器具が不具合を起こす恐れがあります。
水を使用する前に、水道管に入り込んだ異物や空気を取り除きましょう。
方法は以下の通りです。

給水管にエアー抜き弁がある場合
エアー抜き弁を使って水道管の空気を抜く。

屋外に単水栓がある場合
屋外の単水栓をゆっくり開けて、水が透明になるまでしばらく吐水する。

• 屋外に単水栓がない場合
キッチンや洗面所など、屋内にある単水栓または2ハンドル水栓をゆっくり開けて、水が透明になるまでしばらく吐水する。

断水復帰後、トイレに不具合がある場合の対処法

断水復帰後にトイレを使用した時に、洗浄する水の勢いが弱い、水が流れないなどの不具合が生じた場合は、ストレーナーにゴミが溜まっている可能性があります。

一度止水栓を閉めて、ストレーナーの掃除を行いましょう。
ストレーナーを掃除しても治らない場合は、メーカーまたは水道業者に相談してください。

ストレーナーの掃除方法は以下のとおりです。

トイレのストレーナーの清掃方法

トイレのストレーナーを掃除する時には、以下の3つを用意しましょう。

  • モンキーレンチ
  • 歯ブラシ
  • ゴム手袋(必要な方)

清掃の手順は以下の通りです。

1. 止水栓を閉める
水漏れを防ぐために、作業を行う前は、必ず止水栓を閉めて水の流れを止めます。
止水栓が見当たらない場合は、水道の元栓を閉めましょう。

2. 配管のナットを外す
モンキーレンチを使って配管のナットを緩めて外します。
配管を外したら、中に入っているストレーナーを取り出します。

3. ストレーナーを洗う
歯ブラシを使って、ストレーナーの網目に詰まったゴミを綺麗に取り除きます。

4. ストレーナーを戻す
綺麗に洗浄したストレーナーを配管内に戻し、モンキーレンチを使ってナットをしっかりと締めます。

5. 止水栓を開ける
止水栓または水道の元栓を開けて、水が正常に流れるか、水漏れがないかを確認します。

まとめ

今回は断水時のトイレの水の流し方について説明しました。
断水していても、便器に直接水を流すことによって汚物を流すことはできますが、十分な量の水を流すなどの注意点には気をつけましょう。

また、災害によって下水道・下水処理施設・浄化槽が被災している時や、地域の自治体から下水道を使わないよう要請がある時には、水の確保ができていても水栓トイレを使用するのはやめましょう。

簡易トイレで対応できるので、非常事態に備えて準備しておくのが最善です。
簡易トイレの準備がない場合には、自作することもできます。

断水復旧後には、水漏れしていないか、水道管に空気や異物が入り込んでないかに注意して、トイレを使用するようにしましょう。

なにか不具合がある場合には、いつでも水プロまでご相談ください。
無料での現地見積もりも承っています。

監修者情報

監修・運営者
株式会社スイドウサービス
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